エジプトにおける治安情勢は、2011年1月と2013年6月の政変に伴い、社会・治安状況が不安定化し、デモ及びそれに伴う衝突や主に政府・治安機関等を標的としたテロ・爆弾事件等が多発しました。2014年6月、エルシーシ大統領の就任以後、治安対策も強化され、代議院議員選挙を経て議会が成立する等、国内情勢の安定化が進み、それに伴い、カイロを含む各地でのデモ及びそれに伴う衝突は減少してきています。
他方、2016年12月にギザ県やカフル・エルシェイク県で起きた警察車両を狙った爆弾事件やカイロ中心部のアッバーシーヤ地区のコプト・キリスト教会を狙った爆弾事件が発生しており、また、2017年4月にタンタ及びアレキサンドリアのコプト・キリスト教会で発生した爆弾テロ、同年11月にシナイ半島北部のビール・エルアブド市のモスクで発生したテロ事件にもあるように、軍や治安部隊・警察等の政府機関や教会・モスク等を狙ったテロ事件等が散発的に発生しています。
また、近年、シリア、チュニジア及びバングラデシュにおいて日本人が殺害されたテロ事件や、パリ、ブリュッセル、イスタンブール、ジャカルタ等でテロ事件が複数発生しています。このように、世界の様々な地域でイスラム過激派組織によるテロがみられるほか、これらの主張に影響を受けたものによる一匹狼(ローンウルフ)型等のテロが発生しており、日本人、日本権益が標的となり、テロを含む様々な事件の被害に遭うおそれもあります。
自然災害も含めた緊急事態を想定した備えを行っておくことが必要です。
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