エジプト基礎情報~概観
エジプト・アラブ共和国 [ Arab Republic of Egypt ]
エジプトは、アフリカ大陸の北東端に位置し、北は地中海、東は紅海、西はリビア、南はスーダンに接するほぼ正方形の部分とシナイ半島より成る。南北の最長距離は1,024キロメートル、東西1,240キロメートルである。
面積は約100万平方キロメートルで、日本の約2.7倍であるが、国土の95%以上が砂漠である。
エジプトの地勢は、(1)ナイル峡谷、(2)ナイル・デルタ地帯(三角洲)、(3)西部砂漠、(4)東部砂漠、(5)シナイ半島の5つに分けることが出来る。
(1)ナイル峡谷
ナイル河は、エジプトの南から北に貫流し、その流域には幅約2キロメートルから10キロメートルの緑地が連っている。
(2)ナイル・デルタ地帯
エジプト北部に位置し、南北約160㎞、東西約250㎞に渡って広がっている。ナイル河はカイロ北方で、ダミエッタ及びロゼッタの2分流に分かれており、エジプトの可耕地の56%を占める広大なナイル・デルタ地帯を形成している。また、デルタ地帯には、多数の人工運河が発達している。
(3)西部砂漠
ナイル峡谷以西に広がる平坦な砂漠地帯は西部砂漠と呼ばれ、リビア砂漠の一部を形成し、更に西方のサハラ砂漠に連なる。
(4)東部砂漠
ナイル峡谷と紅海の間に位置する東部砂漠には、高さ2,200メートルに達する山岳もあり、その合間には数多くのワーディー(降雨時以外は水のない谷)が見られる。
(5)シナイ半島
シナイ半島は、スエズ運河の東方に位置し、高さ2,600メートルに達する南部山岳地帯から北上するにしたがってなだらかになり、平坦な砂漠となって地中海に接す。
地中海性気候の北部海岸地方を除けば、他の地域は砂漠性の気候である。5月から10月は長い夏季が続き、最高気温は40℃を超すこともしばしばある。11月から気温が低下し始め、3月頃まで東京の初冬程度の肌寒い季節となる。冬の間数回雨が降ることがある。
エジプトの人口は約9,338万人
(2016年,UNDATA)。カイロ首都圏の人口は、約1,877万人(2015年,UNDATA)。民族的には、アラブ人。
公用語は、アラビア語。
エジプト人は歴史的・文化的重層性を背景として,気質・外見共に極めて多様であるが,一般的に明るく,温和な人々であることで知られる。他方、エジプトは
,世界文明の発祥地であり,長らくアラブ世界及びアフリカ世界において指導的地位にあることもあり,エジプト国民は一般的に誇りが高い。
(1)国旗
鷲はエジプトの国章となっており、力と強さを象徴している。この国章が黒、白、赤の三色旗の中に配されている。国旗の色は,1952年の革命に因んでおり,黒は革命前の暗黒の日々の終わりを、赤は革命を、そして白は革命が血を流すことなく平和裏に行なわれたことを象徴している。
(2)国歌
以前の国歌「ワッラ・ザマニヤ・シィラーヒ」(「おお、武器よ、汝にあうこと久しくなかりき」)は、軍事色濃いものであったが、故サダト大統領は、1979年3月末のイスラエルとの平和条約調印後、平和な時代によりふさわしい新国歌「ビラーディ・ビラーディ」(わが国よ、わが国よ)を発表した。新国歌は、エジプトは楽園の地であり、全大地の母であり、手をとり前進しようという内容の古い詩に、第1次世界大戦頃にサイド・ダルウィーシュによって作曲されたポピュラーソングをもとに、さらにモハメッド・アブドゥル・ワッハーブが編曲を加えたものである。
(3)国花
蓮,と一般的に言われている。
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