エジプト基礎情報~政治・外交
共和制(1953年以降。1922年の独立時は王制、翌年から1952年までは立憲君主制)。
マンスール暫定大統領下の2014年3月に成立したマハラブ内閣は,2015年9月に第三次内閣が辞職し,同月にはイスマイール内閣が成立。2015年10月から12月にかけて議会選挙を実施。2016年1月に代議院が設立され、「ロードマップ」が完了した。同年10月からは代議院の第2会期が開始された。
(1) エルシーシ大統領の略歴
(2) シェリーフ・イスマイール首相の略歴
(3) 第三次イスマイール内閣閣僚リスト(注:数字は便宜的に付したもの)
2015年10月から12月にかけて議会選挙を実施。2016年1月に代議院が設立され、同年10月からは代議院の第2会期が開始された。エジプトでは2013年7月に停止された憲法までは、2院制(シューラー議会及び人民議会)を採っていたが、2014年1月に施行された修正憲法は、1院制(代議院のみ)を採った。代議院議員の任期は5年。定数は596議席(公選568議席、大統領任命28議席)。代議院は、法案の議決や予算の承認に加え、条約の承認や及び行政府の監督等の権能を有する。また、国防・国家安全保障、外務関係、経済、人権等,全25の委員会が存在する。
2015年10月から12月にかけて行われた議会選挙時の最大選挙連合であった「エジプトへの愛」が政治会派へ発展した「エジプト支持同盟」に属する議員が代議院のおよそ6~7割を占める。同同盟には祖国未来党や会議党等の政党に所属する者のほか、多数の独立系議員が含まれる。その他、自由主義的な政策を掲げる議会内最大政党の自由エジプト人党や、およそ1世紀に及ぶ歴史を有するワフド党、イスラム主義政党のヌール党等が議席を得ている。また、左派系の人民潮流等、議会選をボイコットした政党も存在する。
司法権の独立は憲法により保障されている。司法体系は原則として三審制で、日本の最高裁判所に相当する破毀院、日本の高等裁判所に相当する控訴院(全国に8箇所)、日本の地方裁判所に相当する初審裁判所(全国に24箇所)から成る。この他、全ての司法機関からの憲法審査を管轄する最高憲法裁判所がある。
カイロ、ギザ、アレキサンドリア、ポートサイード、スエズ、イスマイリーヤ、ブハイラ、ダミエッタ、カフル・エル・シェイク、ガルビーヤ、ダカハリーヤ、シャルキーヤ、ムヌフィーヤ、カルユービーヤ、ファイユーム、ベニスエフ、ミニヤ、アシュート、ソハーグ、ケナ、ルクソール、アスワン、紅海、ニューバレー、マトルーフ、北シナイ、南シナイ
中東・北アフリカ諸国最大級の兵力46万人の軍隊を有する。最高司令官は共和国大統領。
エジプトは、アラブ及びアフリカにおける穏健な地域大国として、中東和平などの地域問題で積極的な役割を果たすとともに、イスラム、非同盟諸国との連帯や欧米諸国との協調も重視するバランス外交を展開してきた。また、エルシーシ大統領就任以降は、ロシアや中国との関係強化に加え、日本を始めとするアジア諸国も重視。2016年及び2017年は国連の安保理非常任理事国でもある。
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