岡浩大使から着任のご挨拶

2021/12/16
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在エジプト日本大使館のホームページをご覧いただき有難うございます。11月21日にエジプト大使として赴任して参りました岡浩です。
 
私は1983年に一年間カイロに滞在していました。エジプトには「ナイル川の水を飲んだ人はエジプトに戻って来る」という言い伝えがあります。まさに40年ぶりのカイロは大変懐かしく、親日的なエジプト人の人懐っこさも変わっておらず、大変うれしく思います。
 
一方で、この間、エジプトは大きく発展しています。2011年のアラブの春を経験した後、エルシーシ大統領の下で安定を回復し、大胆な経済構造改革の成果もあり、エジプト経済は厳しいコロナ禍の下でもプラス成長を続けています。アレキサンドリアに向けて片道4車線の高速道路が整備され、カイロ郊外のフスタートには今年、エジプト文明博物館が開館しました。ラムセス2世のミイラを見入っていると、5000年の時間の経過も忘れてしまいます。来年にCOP27会合をホストするエジプトでは、日本が取り組む風力発電の風車が回り、エジプト人の生活と産業に不可欠の電気を各地に送っています。
 
現下の厳しいコロナ禍の状況下においても、関係者のご尽力により、ビジネス面を含め、日本とエジプトの間で数多くの協力が進められていることに敬意を表したいと思います。大使館としましては、皆様のこうした取組みを支援すべく、コロナ関係含め、関連情報の発信に引き続き努めて参ります。
 
日本はエジプト人の心に残る協力を数多く手掛けてきました。「カイロ大学付属小児病院」は日本にちなんで「日本病院」と呼ばれていますし、「オペラハウス」はカイロにおける文化発信の拠点となっています。また、スエズ運河を横断して建設された「平和の橋」は4度の戦争が繰り広げられた地域の平和を象徴するものでもあります。現在は、エジプト人が誇りとする「大エジプト博物館」建設に協力しており、その中で、貴重な遺跡の保存や修復にも取り組んでいます。
 
特筆されるべきは教育分野の協力で、2016年に日本を訪問して日本の教育に強く感銘を受けたエルシーシ大統領の強い後押しもあり、「エジプト・日本教育パートナーシップ」の下で、高等教育から就学前教育に至るあらゆる段階で日本式教育導入のための協力が進められています。アレキサンドリア郊外のボルグエルアラブに2010年に開校した「エジプト日本科学技術大学」では、日本人が設計したモダンな校舎の中で、10数か国のアフリカからの留学生を含め、約2000人の有為な学生が日本式の工学教育を受けています。
 
エジプトの安定と繁栄が中東地域全体の安定と繁栄にとって不可欠であり、エジプトは日本の重要な戦略的パートナーです。2021年8月には茂木外務大臣(当時)がエジプトを訪問し、政治、経済、安全保障、教育、文化など、あらゆる分野で両国関係を強化することで一致しました。
 
上記のような二国間協力の発展は関係者の皆様のご尽力の賜です。日本とエジプトの協力がさらに実り多いものとなるよう、皆様とともに、大使館も歩んで参ります。皆様のご支援のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。