ハーリド・エルアナーニー観光考古大臣に対する旭日重光章の伝達

令和4年5月26日
伝達式の様子
 5月25日、在エジプト日本大使公邸において、ハーリド・エルアナーニー観光考古大臣に対する旭日重光章の伝達が行われました。右受章は、日本・エジプト間の関係強化及び文化・学術交流の発展に多大な寄与を行った功績によるものです。
 
 エルアナーニー大臣は、2016年から6年以上に亘りエジプト考古行政のトップを務めており、文化・観光分野における過去に例をみない日・エジプトの友好の象徴である大エジプト博物館(GEM)のプロジェクトを推進しています。GEMの建設をはじめ、GEMに展示する遺物の保存・修復などの技術協力において、日本と緊密に連携することにより、二国間関係の深化に大きく貢献しています。日・エジプトのみならず、世界が注目するGEMの開館は目前に迫っています。
 このほか、観光行政のトップとしての発信力を活かして、世界に向けてGEMを積極的に広報するなど、日・エジプト間の相互理解の促進に貢献するとともに、2019年には即位の礼関連式典にエルシーシ大統領の名代として来日しています。
 
 岡大使より、エルアナーニー大臣の叙勲に祝意を表するとともに、2019 年に天皇陛下の即位の礼関連式典にエルシーシ大統領の名代として参列されたように、同大臣は二国間関係の「顔」としての一面も持ち合わせていると述べた上で、GEMプロジェクトの実現に向け、日本は2回の円借款の供与を通じて主要な資金提供国となっていることに触れつつ、日本とエジプトの専門家が、文字通り手を携えて、ツタンカーメン王のベッドや二輪馬車を含む貴重な遺品の保存修復を行っている姿は、日本とエジプトの友好を象徴するものであり、非常に感慨深い、観光・考古分野における日エジプト間の協力は、エルアナーニー大臣が強力なリーダーシップを発揮されたことによって可能となった旨を述べました。
 
 受章に際しエルアナーニー大臣は、旭日重光章は、太陽と深い関わりがあるエジプト学の専門家にとり大きな意味のある勲章であると述べつつ、観光・考古分野において日本はエジプトにとって常に重要なパートナーであり、エジプトは日本人にとって人気の旅行先である、特にGEMは両国にとって最大のプロジェクトの一つであり、日エジプトパートナーシップの象徴であると述べた上で、長年にわたる日本の各大学の考古学ミッションの受入や日本との「第二太陽の船」プロジェクトにも触れつつ、日本との観光・考古分野における協力はGEMのみならず幅広いものであり、今後とも、日本との協力関係を強化していきたい旨述べ、栄えある受章に対する慶びを表明しました。