エジプト安全情報  エジプトで安全な生活を送り犯罪被害を防止するために必要な情報を提供するページです。
 

 

安全のてびき - ?U 防犯の手引き

 

 

 具体的な犯罪の態様及び防犯対策

 

 

(1)住居の防犯


日本人の多くが入居している「フラット」の玄関ドア錠前の鍵は、通常複数あることから、確実な管理が必要です。
警察や保健当局と偽ったり、ガス機器等の各種検査を装って住宅への侵入を図った事例もあります。
〈対策〉

○入居の際は新しい錠前に交換し、可能な限り2種類つける。在室中はチェーン錠をかけておく。
○鍵の管理を厳重にし、紛失した場合は錠前ごと新しいものに交換する。
○インターホン、ドアスコープで必ず相手を確認してから応対する。
○使用人、門番等へは、必要以上に長期不在期間等の情報を伝えない。



(2)自動車強盗


女性が郊外の幹線道路を運転・走行中、後続車両に接触され、運転者が事故確認のため路肩に停車、降車するや後続車両の同乗者が素早く前車両運転席に乗り込み2台で逃走、乗り逃げされた車両に、子どもが乗車していたものの、間もなく発見保護されたとの事例があります。
また、早朝に住宅街を走行中の邦人の車両が、突然脇道から出てきた不審車両に執拗な追跡を受けた事例もあります。
〈対策〉

○乗車中はドアをロックし、窓を閉める。
○深夜、早朝等通行車両の少ない時間帯、通行量の少ない道路の走行を避ける。
○接触された場合、不審車両、不審者からの停車要求には応じない。停車せざ るを得ない場合は、人通りが多い場所や警察官がいる場所に移動する。



(3)路上強盗


歩行中、前方から近づいた男性が被害者の手を掴み、片足を踏んで動きを封じ込めたうえで金銭等を要求、断るとナイフ様のものを腹部に突きつけ、頭突きをするなどの暴行を加えたという事例があります。また、ストリートチルドレンからの物乞いを断った男性が殴打された事例もあります。
〈対策〉

○夜間、人通りの少ない地域への単独外出は控える。
○不審な若者やホームレス風の者達がたむろしている場所は避けて通行する。
○大声で、周囲の人に助けを求める。
○相手が凶器を所持していたり、複数である場合等、無理に抵抗せず、生命、 身体の安全を最優先する。



(4)タクシー運転手による強盗等


単独で乗車時のタクシー運転手による強盗の事例があります。
また、タクシーのトランク内に荷物を積載して乗車後、出発間もなく、運転手からエンジントラブルが発生したので車両を後ろから押して欲しいと頼まれたため、降車したところ、荷物をトランクに積載したままタクシーが逃走したという事例があります。
〈対策〉

○声をかけてきたタクシーは利用しない。
○早朝、深夜における利用や単独での利用は避ける。
○必ず後部座席に座る(助手席には座らない)。
○貴重品は、トランク等に積載せず、身から離さない。
○車両トラブル時は、可能な限り運転手が降車後に降車する。
○相乗り者が現れた場合、直ちに降車する。
 


(5)ひったくり


歩行中、後方から近づいてきた二人乗りオートバイの男性にバッグをひったくられたり、ひったくられそうになった際にバッグを手放さなかったため、体ごと引きずられて怪我を負った事例があります。街頭で携帯電話を使用している際に、これを奪われる事案も発生しています。
〈対策〉

○バッグを持ち歩く場合、たすき掛けよりも、体の前に抱え込むように持つ。
○通りを歩行中は、車道と反対側にバッグを持つ。
○スマートフォンを含め、高額なものは露出させずにポケット等にしまっておく。



(6)すり


背中にチョコレートがついていると親切を装い近づいて来た2人組の男にズボンの後ポケットから財布を抜き取られたり、路上や電車内にて刃物でバッグを切り裂かれて財布を盗まれたり、子どもに囲まれ話しかけられた隙に所持品をすり取られたりする事案が発生しています。
観光地で写真撮影や買物に集中している間に、バッグから財布や旅券を抜き取られ、時間経過後に気が付いたという事例もあります。
〈対策〉

○トートバッグのような口の締まらない形状のものは避ける。
○現金、貴重品は、可能な限り分散して携行する。
○高額なものを持っていると思わせることはしない。



(7)置引き


空港、ホテルのロビー、レストラン、考古学博物館の中庭等の不特定多数の者が出入りする場所のほか、長距離バスや鉄道で移動中に被害に遭った事例があります。
〈対策〉

○所持品は身から離さず、やむを得ず手を離しても体に触れるように置く。
○長距離バス及び鉄道では就寝中、仮眠中の被害に注意する。
○グループで行動する場合も、貴重品の管理は自分自身で行うようにする。



(8)車上狙い


夜間に長時間路上駐車していた車両の窓ガラスを割られ、車内積載物を盗られたり、レストランで食事のため短時間駐車していた間に同様手口により、車内から盗難に遭った事例があります。
〈対策〉

○車両は、可能な限り屋内または管理人がいる場所に駐車する。
○車両から離れる際は貴重品を車内に置かない。また、特に車内の窓から見える場所に、カバンや荷物を置いておかない。



(9)女性に対する犯罪、嫌がらせ


単独で歩行中の女性が男性に体を触られたり、追いかけられたりする事案があります。当地では、特に外国人に対しては、これらの犯罪に対して罪悪感が比較的低いこともあり、商店、大型商業施設、路上、タクシー、地下鉄やバスのような公共交通機関の中などの公共の場所であっても、時間帯を選ばす、犯行が行われているのが現状です。
〈対策〉

○外出時は、目立たないように肌の露出を避けた服装を心がける。
○夜間や人通りの少ない場所での独り歩きは避ける。
○声をかけてくる見知らぬ者には十分注意する。場合によっては対応をせず、その場を離れる。
○女性・子どもだけでタクシー等に乗車することも可能な限り避ける。



(10)薬物犯罪


エジプトでは、覚せい剤等の薬物に関する犯罪に対して、死刑を含む厳しい刑罰を設けています。薬物には自ら手を出さないことはもちろん、誘われても所持したり、使用することのないようにしてください。
気づかないうちに「運び屋」とされる際には、他国の友人に届けて欲しいなどと言われて、他人から中味の不明なスーツケース等を渡される事例が考えられます。
〈対策〉

○薬物には絶対に手を出さない。
○見知らぬ人からの荷物、中味の不明な他人の荷物は預からない。



(11)詐欺


 飼い犬・猫等ペットの輸出入手続きに関し、動物病院を訪問し、次いで獣医師の来診を利用した後に、前払いにて費用を支払ったが、後日受領予定だった血液検査結果等の証明書類が発行されないままになり、獣医師との唯一の連絡手段であった携帯電話も不通になってしまった事例があります。
また、動物病院が血液検査等を検査機関に委託することなく偽造した検査結果証明書を発行したり、これら行為の発覚や苦情を避けるために短期間で移転を繰り返して営業する手口もあるようです。
〈対策〉

○携帯電話が唯一の連絡手段となっているところは避ける。
○獣医師資格を確認し、訪問診療利用の場合、常に病院の所在や営業実態も確認しておく。
○幅広く利用者情報を収集し、複数の病院の料金や対応ぶり等を確認、比較検討して選択する。
○検査結果証明書に記載された検査機関に事実照会する。

 住居に来訪した者達が、アラビア語で記載された書類又は身分証を提示し、関係当局からの派遣を装って一方的に室内の配水管清掃や消毒作業等を行った後、高額な金銭を要求する事例があります。また、モガンマア(入管事務所が所在する合同庁舎)において査証関係の手続きを行った際、窓口外側で様子をうかがっていたと思われる男性から、警察幹部の知り合いに頼んで、実際は数日かかる手続きを当日中に完了する口利きができる旨を申し向けられ、言い値の現金を手渡すと男性は立ち去ったまま戻って来なかった事例があります。
〈対策〉

○アラビア語が理解できる場合、身分証や訪問者の所属等を十分確認する。
○アラビア語を理解できず意思疎通ができない場合、もしくはアラビア語が理解できても確信が持てない場合、断るか、自宅では、大家、門番等に来てもらうなどして、一人で対応をしない。
○法手続は正規に行い、不適当な口利きの誘いは受けない。



(12)偽警察官


薬物事件の捜査として職務質問や所持品検査を装い、所持品から現金、携帯電話 等を抜き取る、または奪うという事例があります。
〈対策〉

○身分証明書の提示を求める。
○所持品を相手に近づけない。
○相手が車両利用の場合は、ナンバーを控える。
○周囲の人に協力を求める。



(13)誘拐


2011年以降、身代金目的の誘拐事件発生が時折報じられています。また、2015年7月にクロアチア人が誘拐され、その後殺害された事案も発生しています。これまで日本人が被害に遭った報告例はありませんが、注意を払うことが重要です。



(14)警察への届出


万一、犯罪被害にあったら、すぐに事件発生地を管轄する警察に届けるようにしてください。アラビア語のみ解する警察官も多いことから、信用できるエジプト人や友人を伴って、またはアドバイスを受けて届けることも一つの方法です。



(15)地方等での心得


主要都市以外の地方では、市街地での警察官の配置数が少なくなり、さらに地理的環境から、警察への届出や警察による事件現場への臨場も困難になります。首都圏や主要都市を離れる際は、より一層の防犯に努め、スケジュールや居場所を知人に知らせておいたり、緊急時の連絡先を確認するなどの事前措置をおすすめします。また、主要都市であっても、犯罪多発地帯は点在しています。事前に安全性を調べることなく、興味本位で各地を巡ることは避けてください。



(16) 国際結婚を巡るトラブル


近年、エジプト人との婚姻やエジプト人との間の子どもの出生にかかる届出が多くなっています。
多くの方が幸せな生活を送られていますが、宗教、文化、言葉の違い等から離婚に至るケースもあり、煩雑な手続きやその過程において多くの時間や費用を費やすこととなったり、子どもの親権を巡って争いに発展する事例も生じてきています。
特に子どもについて、相手方の承諾が無いまま日本へ連れて帰国することができ ない場合(※)がありますので注意が必要です。
(※)エジプトでは、監護権がないと裁判所に認定された親は、自分の子どもであっても国外に連れ出すことは刑罰の対象となる可能性があります。他国の例ですが、子どもを誘拐した犯罪被疑者として、居住していた国へ再入国した際に逮捕されたり、国際手配されたりする事案も発生しています。
また、未成年の子どもに係る日本国旅券の発給申請に際しては、両親双方の 合意確認がされてからとなりますので、大使館では、旅券申請書「法定代理人 署名」欄への署名に併せて、もう一方の親権者が作成(自署)した「旅券申請 同意書」の提出をお願いしています。
日本人の多くが入居している「フラット」の玄関ドア錠前の鍵は、通常複数あることから、確実な管理が必要です。

警察や保健当局と偽ったり、ガス機器等の各種検査を装って住宅への侵入を図った事例もあります。

 

 


 

?U-2.犯罪情勢  │  ?U-4.交通事故対策

 

 

安全のてびき TOP

 

 


 エジプト情報トップ

Copyright(C): 2012 Embassy of Japan in Egypt  法的事項 | アクセシビリティについて | プライバシーポリシー |