2 緊急時の行動
(1)緊急時の基本的心構え
ア 緊急事態発生の危険が高まった際には、早めに国外へ避難することが最良の安全対策になります。特にご家族を同伴されている邦人家庭については、ご家族を早めに出国させるようにすると安心できます。
イ 緊急事態発生に際しては、お互いに助け合って対応することが重要です。そのため、大使館や日本人会等から在留邦人の皆様に種々のお願いをすることもあります。
ウ 平静を保ち、流言飛語に惑わされたり、群衆心理に巻き込まれることのないよう注意してください。
(2)情報の把握
ア 緊急事態発生または発生の恐れがある場合、大使館は邦人保護に万全を期すため、情報収集、情勢判断及び対策の決定を行い、大使館ホームページ、Eメール、日本人会緊急連絡網等を通じて随時連絡を行います。
イ 緊急事態が発生した場合、短期渡航者については、当地で邦人旅行客を扱う旅行会社等を通じて邦人の安全確認や情報提供を行います。
特に個人旅行者に関しては、宿泊施設を通じた連絡により、邦人の安全確認や情報提供を行います。
ウ 電話回線が使用できない場合には、大使館からのFM放送(FM波)または海外放送(ラジオジャパン、短波)、NHK衛星放送(テレビ)を使って必要な連絡や情報の提供を行うことがありますので、FM波及び短波が受信可能なラジオ及び電池を予め備えておいてください。
(a)大使館緊急FM放送
90.2MHz
(緊急事態で電話回線が使用不能の場合など、真に緊急時のみ放送します。)
(b)NHK衛星放送(日本語及び英語によるテレビ放送、24時間放送)
(c)NHK海外放送(NHKワールド・ラジオ日本、短波による日本語放送)
周波数は定期的に変更されますので、ラジオジャパンのHPアドレス: http://www.nhk.or.jp/rj/ (ニュースや海外安全情報を聴くことができます。)でご確認ください。
(3)大使館への通報等
ア 緊急事態発生時には、在留邦人の安否の確認及び治安状況、被害状況等を正確に把握して対応することが大事であり、在留邦人の皆様からの情報は大変貴重です。現場の状況等有用と思われる情報を入手された方は、大使館へお知らせくださるようご協力をお願いします(連絡先は、14ページ「緊急連絡先等一覧」を参照ください。)。
イ 自分や家族または他の邦人の生命、身体、財産に危害が及ぶ時、または及ぶおそれがある時は、速やかにかつ具体的にその状況を大使館にお知らせください。
(4)国外への退避
ア 緊急時避難先
緊急事態発生の状況に応じて、大使館より緊急時避難先への集結をご案内することがあります。大使館が指定する緊急時避難先は次のとおりですので、同避難先の位置を確認し、そこに至るルートを複数検討しておいてください。
・ 在エジプト日本国大使館(81 Corniche El Nile Street, Maadi, Cairo)
・ 日本大使公邸(5 Ahmed Pasha Street, Garden City, Cairo)
・ カイロ日本人学校(Nazlet El Batran El Ahram, Giza)
・ カイロ日本人会事務所(7 Aziz Osman Street, 5th Floor Flat15, Zamalek,
Cairo)
緊急時避難先へのルートに安全上の問題がある場合には、より安全な代替ルートを使うか、到達可能な避難先へ集結してください。
イ 退避勧告の発出
大規模な緊急事態により治安や生活環境が極度に悪化し、国外への退避が必要となることがあります。そのような場合には、大使館では「退避を勧告します」という渡航情報を発出します。同渡航情報は当国に滞在している全ての邦人の方々に、速やかに滞在地から安全な国への退避を勧告するものです。
ウ 大使館等への連絡
事態が悪化し、自己または派遣先の会社等の判断により、あるいは大使館の指示を受けて自発的に帰国または第三国へ退避する場合は、その旨を大使館に通報してください。大使館への連絡が困難である場合は、退避後でも構いませんので、日本の外務省海外邦人安全課に通報してください。
エ 早期国外退避の実施
大使館が退避勧告を発出した場合、一般商用機が運行している間は、それを利用し可能な限り早急に国外に退避してください。臨時便を含む一般商用機の運行が停止した場合、あるいは満席で座席の確保が困難な場合には、チャーター機や、状況によっては海上のルート利用による退避方法の可能性がありますが、その場合は大使館の案内に従ってください。なお、日本政府が手配するチャーター機の利用のためには、通常、片道エコノミー料金の支払い(※後日支払い)が必要となります。
オ 非常用物資の携行
事態が切迫し、大使館から退避のための集結について案内し、緊急時避難先に集結された場合、しばらくの間、同避難先で待機する必要がある場合も想定されますので、可能であればチェックリストを参考にして非常用物資を持参してください。他方、緊急時には自分の家族の生命、身体の安全を第一に考え、携行荷物は必要最小限にしてください。
カ 国外退避ルート
集結場所からの国外退避ルートは、大使館において検討することになります。
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