エジプトにおける新型コロナウイルスワクチン接種の状況

令和4年6月20日
エジプトにおける新型コロナウイルス関連情報

エジプトにおける新型コロナウイルスワクチン接種の状況について、以下のとおりご案内いたします。
種類 | エジプトにあるワクチンの量 | 接種数 | 方針 | 希望登録方法 | 接種場所変更方法 | インフォームドコンセント | ワクチン接種証明の取得方法
 

エジプトに到着しているワクチン(接種ワクチンは選択できないことになっています(希望を述べることは可能))

(エジプトへの初到着順)
 

○シノファーム社のワクチン

日本では薬事承認申請がなされていません。エジプトは、4カ国で4万5千人が参加した同ワクチンの国際的治験に加わり、エジプト保健・人口大臣も同治験に参加しました。エジプト保健・人口省は、同治験での有効率は86%、同治験で予期せざる副反応はなかった旨を以下のサイトで記載しています。
https://egcovac.mohp.gov.eg/#/home

2021年5月7日、WHOは同ワクチンの緊急使用を承認しました。
https://www.who.int/news/item/07-05-2021-who-lists-additional-covid-19-vaccine-for-emergency-use-and-issues-interim-policy-recommendations/
 

○アストラゼネカ社のワクチン

日本では2021年5月21日に厚生労働省が特例承認しました。詳細は以下のサイトなどをご参照ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_18787.html
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_astrazeneca.html

2021年2月15日、WHOは同ワクチン(インド生産版と韓国生産版)の緊急使用を承認しました。
https://www.who.int/news/item/15-02-2021-who-lists-two-additional-covid-19-vaccines-for-emergency-use-and-covax-roll-out
 

○シノバック社のワクチン

日本では薬事承認申請がなされていません。エジプト保健・人口省は、同省公式フェイスブックで、7か国・地域(ブラジル、チリ、トルコ、インドネシア、中国、香港、フィリピン)での治験での同ワクチンの有効率は91%と報じられている旨を記載しています。

2021年6月1日、WHOは同ワクチンの緊急使用を承認しました。
https://www.who.int/news/item/01-06-2021-who-validates-sinovac-covid-19-vaccine-for-emergency-use-and-issues-interim-policy-recommendations
 

○ガマレヤ研究所のワクチン(通称:スプートニクV)

日本では薬事承認申請がなされていません。

WHOの緊急使用承認に申請中です。 https://extranet.who.int/pqweb/sites/default/files/Pharmastandard_SummaryReport-PreliminaryInspectionFindings_23June2021_0.pdf
 

○ジョンソン・エンド・ジョンソン社のワクチン(注:ワクチンは同社医薬品部門のヤンセンファーマ社で生産されています)

日本では2022年6月20日に厚生労働省が薬事承認しました。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_yuukousei_anzensei.html

2021年3月12日、WHOは同ワクチンの緊急使用を承認しました。
https://www.who.int/news/item/12-03-2021-who-adds-janssen-vaccine-to-list-of-safe-and-effective-emergency-tools-against-covid-19
   

○ファイザー社のワクチン

日本では2021年2月14日に厚生労働省が特例承認しました。詳細は以下のサイトなどをご参照ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_16734.html
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_pfizer.html
   

○モデルナ社のワクチン

日本では2021年5月21日に厚生労働省が特例承認しました。詳細は以下のサイトなどをご参照ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_18787.html
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_moderna.html

 

エジプトに到着・存在している量(エジプト政府発表をまとめたもの。2月21日現在)

(エジプトへの初到着順)
○シノファーム社のワクチン:約900万回分
○アストラゼネカ社のワクチン:約2,263万回分
○シノバック社のワクチン(製品として輸入されたもの):350万回分
○シノバック社のワクチン(エジプトで製品として生産済のもの):3,000万回分以上(原材料分を含まない)
○ガマレヤ研究所のワクチン(通称:スプートニクV):74万回分
○ジョンソンエンドジョンソン社のワクチン:約405万回分
○ファイザー社のワクチン:約2,216万回分
○モデルナ社のワクチン:約482万回分
 

接種の状況

接種完了済:約8,660万回(2022年6月16日付)
ブースター接種:約450万回(2022年6月16日付)。
 

接種方針(在留外国人も対象)

以下の優先度に沿って、接種希望登録時の情報によりシステムが自動で優先付けを行い、接種日時が連絡されることになっています。
○第一グループ:新型コロナウイルスに接触機会の多い職種(隔離関係の医療従事者など)、65歳以上、肥満者(ボディマス指数(BMI)40以上)、免疫不全、2種類以上の基礎疾患(喘息、糖尿病、腎疾患、心疾患、閉塞性肺疾患、脳卒中歴)を持つ者
○第二グループ:50歳以上、その他医療従事者、基礎疾患の既往症を持つ者。がん患者、BMI30-40の者。救急車関係者、教師、輸送業、小売業などの労働者
○第三グループ:以上を除く国民、在留外国人

○対象外:接種対象とならないのは、16歳未満(*)、エピネフリン注射を要する重度のアレルギー患者、妊娠・授乳中の女性(**)、2か月以内に妊娠を計画する者、90日以内にコロナに感染した者

(*)2021年11月3日-:満15歳以上について、基礎疾患を有するなどの条件なく、接種が可能となりました。使用されるのはファイザー社製ワクチンの予定です。
(**)妊娠・授乳中の女性:接種が可能となった模様です。詳細は保健・人口省にご確認ください。

2021年11月24日:免疫不全症や免疫抑制療法を受けている者、高齢者、医療関係者のうち所定の接種を受けてから6ヶ月を経過している場合に三回目接種が可能となりました。
(当初は希望登録制でしたが、その後、対象者には保健・人口省からメッセージが届き、メッセージが来ない場合はホットライン(15335)に確認することになっています)

2021年11月28日:満12歳から満15歳について、保護者が希望する場合にファイザー社製ワクチンの一回接種が可能となりました(希望登録は12月1日から)。

2022年2月16日:65歳以上は、所定の接種を受けてから3か月を経過している場合に三回目接種が可能となりました。(対象者には保健・人口省からメッセージが届きます。メッセージ指定日から2か月以内で接種が可能です。)

2022年3月6日:ジョンソンエンドジョンソン製ワクチンの接種者は2か月を経過している場合に二回目接種が可能となりました。
 

接種希望登録方法

○ウェブサイトの場合: https://egcovac.mohp.gov.eg/#/home (英語、アラビア語)
○ホットライン(15335)または保健・人口省管轄の病院でも登録可能とされています。
○大学(教職員、学生向け)や公共機関などへの接種キャラバンでは事前登録なく、その場で登録して接種可能とされています。
 

○登録方法の概要

[アラビア語画面が出た場合、画面左上の地球儀を模したアイコンに触れると英語画面を選択できます]
(冒頭)「医療従事者」、「基礎疾患患者(年齢を問わない)」、「その他」、「旅行目的」のいずれかを選択
(入力)使用言語、身分証明書上の氏名、国籍、身分証明書番号(注:国籍でエジプト以外を選択すると旅券番号が入力可能)、出生年月日、性別、ワクチン接種を希望する県、ワクチン接種を希望する場所(注:県を選択すると選択可能だが、アラビア語表示)[場所を選択すると、混み具合が表示されるようになりました]、基礎疾患の有無、職業、電子メールアドレス(任意)、携帯電話番号(認証用)、認証番号(認証用携帯電話番号に送信される)、固定電話番号(任意)、別の携帯電話番号(任意)
(その他)入力情報により。基礎疾患に関する診断書アップロード画面など

(登録後)優先度に応じて接種が決定された後、接種日時・場所が携帯電話番号にメッセージで送信されます。登録サイトまたはホットラインで、登録ステータスの確認ができます。旅行目的以外の接種に使用されているワクチンは二回の接種が必要なので、初回接種後に第二回の接種日時・場所が伝達されます。
 

○接種場所の変更方法(2021年5月27日現在)

○今のところ、接種希望登録サイトには登録後に接種場所を変更する機能はありません。
○接種場所を大規模接種センターや空いているところに変更するには、ホットライン(15335)で申し込む必要があります。電話がつながりにくく、また英語話者のオペレーターは少ない模様なので、アラビア語話者の協力を得て変更申し込みを行うことをお勧めします(本人が申し込む必要はありません)。
○変更申し込みに際しては、接種希望登録番号、氏名、パスポート番号、生年月日、住所、登録電話番号、登録番号以外の電話番号(本人以外が変更申し込みの場合)が必要です。
○変更申し込み登録後に直ちに接種予定日時がメッセージで送信されるわけではありません。変更申し込みした接種場所で接種の順番が回ってきたところで、接種予定日時がメッセージで送信されます。

  接種に際して、以下のサイトにある文書への署名が必要です。
https://egcovac.mohp.gov.eg/assets/Informed%20consent%20to%20receive%20the%20vaccine-en.pdf

【重要】同用紙裏面後半に以下のとおり免責に同意する部分がありますのでご注意ください。
「I hereby release and hold harmless the State, health authorities and entities in the country, their employees, agents, affiliate companies, Vaccine manufacturers, their employees, Vaccine suppliers, their affiliates from any and all responsibilities and claims for any known or unknown reasons which arise out of, or associated in any form with, receiving the Vaccine, except in the case of severe misconduct or clear breach of rules and good medical practices.」

 

○ワクチン接種証明の取得方法

証明アプリ

○App Store、Google Playで"Egypt Health Passport"をご検索ください。
○ダウンロード自体は無料ですが、登録は有料です(ハードコピーの証明とほぼ同額)。
 

証明(ハードコピー)の発行事務所

保健・人口省フェイスブックに掲載された全国の発行事務所(アラビア語)
同上のカイロ県内の発行事務所(アラビア語)
- カイロ国際展示場(International Fair)に特設された大規模接種会場(Salah Salem St, Al Estad, Nasr City)
- Qasr El-Nil Health Office (7 متفرع من ش المبتديان، El-Sayeda Zainab, El Sayeda Zeinab)
- El-Manial Health Office (140 Al Manial, Al Manyal Ash Sharqi, Old Cairo)
- Maadi Health Office(1, El Tawon Square, Ezbet Nafie, Maadi)
(Maadi事務所での発行は中止された可能性があります。ご注意ください。)
同上のギザ県内の発行事務所

○必要書類:接種希望登録時に登録した身分証明書(例:日本パスポート)の原本と保健・人口省のワクチン接種記録。
○手数料:非エジプト人の場合は25米ドルまたは400エジプト・ポンド(25米ドル相当なので400ポンドを前後する場合がある模様です)。米ドルのみの受け付けとなる場合もあるので、米ドルとエジプト・ポンドの双方を準備することをお薦めします。
○所要日数:事務所が混雑している場合もありますが、基本的に即日(その場)の発行です。
○備考:代理による手続きも可能です(現場担当者によって委任状を求める可能性もあります)。